そんなわけでいつのまにか母からカルトの話はされなくなり、勉強会に出ろとか、聖書の教えを守ってない!とか言われることもなくなりました。
しかし、後遺症のようなものはしばらく残りました。
それは
神社やお寺に行くのになんとなーく気がひける
ということ。
修学旅行などで神社やお寺でお参りしますよね。
あれがなんとなく悪いことのように思えて
集団に紛れてお参りしたフリして帰ってくる。
というのを結構長く(20代前半で社員旅行に参加した時ぐらいまで)やってました。
あと、勉強会に参加してた頃からずっと腑に落ちないことがありまして…
この宗派の最終目的は神に選ばれてこの世の全ての苦しみから解放され、
永遠の命を得て楽園で暮らす事です。
だから今はどんなに苦しくても
聖書の教えを信じて楽園に行こう、
不老不死で永遠に生きられるように頑張ろう!と言われてたのですが、
どうもそんなに嬉しくなかったんですよ。
選ばれるタイミングが二回あるらしくて
一回目がハルマゲドンの後のキリストの千年統治という千年生きられるもので
そこからさらに選ばれた人々が永遠の命を得て楽園で暮らせるというものです。←うろ覚え…
とりあえず千年はいいとして、
死ぬのは嫌だけどいつまでも生きるというのがピンとこなくて…
そのまま大人になってしまったのですが、
ある日、そのモヤモヤを代弁してくれた方がいたのですよ!
作家の鈴木光司さんです。
私はミステリーやホラー小説が結構好きで、社会人になってからリングとか読んだくちなんですけど、
どの本だったか
永遠の命、その先にあるのは
退屈以外の何者でもないのではないか。
というようなことを書かれていて思わず、
それだ!と思ってしまいました。
いくら死ななくても歳を取らなくても目的なく生きるってすごくつまらない!
楽園のイラストって大概自然の中で動物たちに囲まれてるものなのですが、
家とか趣味とか仕事とか経済はどうなってるのか?
あと、不老不死だと人口増えすぎないか?
謎すぎて理解不能です。
だったらいつかは死ぬのだからやれること、やりたいことやった方がいいのです。
それが例え悪魔の所業と言われたって、自分や周りの人を不幸にしたりしなければいいのでは?
こうして段々と教義に背くようなことでも抵抗がなくなっていったのです。
でももとの性格が小心者なので、大した悪い事はできませんでしたけどね(笑)。